2013-06-02

IN MEMORY OF TD04

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むかし、っていっても2005年の夏ごろまで、CPWから多摩川をちょい河口のほうに
下ったところに朝鮮部落がありました。

路地裏探検隊連中からは「TD04」と呼ばれ、
路地裏の聖地的な場所でありました。

おれはあの場所がスキで、ヒマがあるとよくここに来て、
路地裏探検しておりました。
味わいぶけええ!って言いながらw。





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土手から歩いて30歩ぐらいで、その町の中に入ることはできるわけなんですが、
町の負陰気が余所者を寄せ付けないオーラがビシバシあって、
族族しながら余所者のおれはズカズカと足を踏み入れていたわけです。





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反日テロ組織の朝鮮総連の看板とか
ボロボロのトタンに掲げられてるのが目印。





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一歩中に入ればそこは迷宮のように、
体ひとつやっと通れるような路地が
自分の背の高さと同じぐらいのトタンのバラック街の中を
あっちゃこっちゃ抜けられて、
その一本一本の路地をひとりでウロウロ探検するのが
おれの趣味でした。



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カメラのファインダーから見える青いトタンは、
自分がいまどこにいるのかわからなくなる感覚に陥って、
タイムマシンにでも乗って昭和に戻ったような、
そんな気分にさせられました。






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河原を占拠して朴さんだかが木下って日本名にして
廃品回収やってる工場が目印。
おれはあえてこの場所から防犯カメラや監視の目をごまかして
この土手下の町に潜入するのが、一時期すごいスリリングでひとりでよくやってた。







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そんなおれのスキだったバラック街は、
ブルーハーツの歌みたいに、ドブネズミみたいにキレイな町に
おれは見えてた。






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2004年当時、おれは人種差別と朝鮮人が大キライなタイプの人間で、
この場所に住んでるヒトがどういうヒトで、
なんでこの場所にいるのかがどうしても知りたくて、
ここもまたひとりで凸ったのがきっかけで、
おれはこの教会の孫氏と交友を持つことになった。

月に一度、「夜談会」という、この町のヒトとこの町の外のヒトが
交友を持つきっかけとなるような集会に
これまたよくひとりで参加してた時期があった。

おれは路地裏の探検を通して
「対話」の大事さを、TD04で教わった。
偏見を持つことによる視野の狭さとかも
路地裏で教わった。
物事の裏表のバランスを持つ卍の意味も
ある意味路地裏臭さを持ってると、おれは思ってる。





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おれは一度、自分の息子を自分の不注意で大怪我させちゃったことがあって、
そのことは岸さんに相談すると、
「おまえは懺悔したほうがいいよwww(^^)」
って言われたので、そうか!懺悔か!だがどこで?!
やっぱ教会だよな!懺悔ってったら!
でもどの教会だ?あ、TD04や!あそこの教会ならおれ知ってる!
つーかあそこの教会しかおれはしらん。







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教会っつったら日曜日だろう。
したら、やっぱ、たくさんのヒトが集まってて、
孫さんの奥様の話を聞いてた。

朝鮮語訛りが抜けないたどたどしい日本語で、聖書を読んでらっしゃる。
入り口でおれも聖書を貸していただき、
よくわからんけど、いっしょに読んでる。

う~ん。すげー不思議なカンジがする。
この町に来ると、いつも不思議なカンジがする。
なぜか癒される。



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コドモから老人まで、
おっさんからおばはんまで、
いろんなヒトが集まってた。

みんな、なんか、穏やかなカンジがしたなあ。

たぶん、同じ宗教を信じてるわけだから、
なんだろ、仲間意識みたいなのがあるのかもしれん。
その場の一体感的なものはとても宗教だった。いい意味で。
おれは、この日の午前中だけでも、この人たちの仲間でいれたのかもしれん。

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おれが後ろのほうの席で、黙ってじっとしてると、
孫さんが奥さんに代わって教壇に座った。

すると、

「きょう、初めてここに来られた方を紹介します。
もとやんさん。
もう何年ぶりですかねえ。
いまから5年ぐらい前の夜談会のときに、つげ義春のマンガを持ってきてくださったのは。」


孫さん、ごぶさたしておりやすw(^^)



「先日この教会の横を草を刈りまして。そうしたら荒木さんがビワの木を植えてくださいました。
 わたくし思うに、もうそろそろ、来年あたりにこの教会も本格的に立ち退きしなければ
 いけなくなるかもならないなー、と最近よく思うんです。 そこで私は荒木さんに、

「このビワの木は何年後に実がなるのでしょうか?」 とたずねると、
荒木さんは「3年ぐらいかなー」と言っておられました。 3年かー!
たぶん実がなるころはここにこの教会はないかもしれないなー。 と思いましたが、
それは「時の神様」のみが知ること。 日々の行いをよくしていれば
もしかしたら3年後にこのビワの実を食べれる日が 来るかもしれません。」
 といって、この日の集会は終わりやした。




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すると来ていたこどもたちひとりひとりの頭を撫でながら 
「いいことがありますように」的なお祈りをされておりやした。
 おれはキリスト教信者でもないし、在日朝鮮人でもないのですが、 
ここにいた人たちに受け入れてもらいながらいっしょに聖歌を歌ったり、
 聖書を読んだりしてたら、なんか、トラごめん!w 
時の神様が傷を治してくれるよ!w って思いましたw。




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TD04は行ってみないとわからんのですが、
この場所は、とても不思議なとこなんです。





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